こんにちは! 「吊り具・工具の専門ECサイト 道具屋.com」 店長のコサカです!
ワイヤーロープの材料と線構成
今回は、ワイヤロープの選定に必要な材料と線構成についてお話しします。
ワイヤロープの原料には線材(ワイヤロッド)と呼ばれる鋼材が用いられます。
このワイヤロッドには様々な種類があります。材料種類や太さ、中に含まれる炭素含有量などにより強度や用途が異なります。
ワイヤロッドは全て鉄の合金ですが、
●硬鋼線材(JISG 3506)
●ピアノ線材(JISG 3502)
●ステンレス鋼線材(JISG4308)
・・・などがあり、製品に要求される仕様や品質に応じて、それ以外の素材も利用されています。
また、ワイヤロープの中心となる心線は、麻や合成繊維、油(グリース)を含ませた物が使われています。
ワイヤー構成
玉掛けワイヤロープに使用される主なワイヤ構成には6×24%(旧4号)と、6×37%(旧6号)があります。下記にワイヤロープの構成について説明いたします。
6×24%とは
6×24%とは、24本の素線がより合わさったストランド(子縄)が6本集まって形成されていることを示します。
つまり素線の数は6×24=144本ということです。
「%」の意味は、ワイヤへ塗布されるグリスの種類(赤グリス)/ワイヤのよりの方向(Zより)のことです。
6×37%とは
もう一方の6×37%ですが、こちらも同様に37本の素線がより合わさったストランド(子縄)が6本集まって形成されることを意味しています。
素線の数は6×37=222本となります。
柔軟性なら6×37%を選択
同じワイヤロープでも様々な構成があり、同じ太さのワイヤロープでも構成の違いにより、強度や柔軟性に違いがあります。
「6×37%」は「6×24%」より強度が約8%UPしており、素線数も多いので、柔らかく感じられます。
日本では、ワイヤロープは明治30年頃から製造され、次々に新技術・新製品を生み出して、産業の発展に寄与しています。ぜひ正しい選定と使い方を覚えて現場作業を安全・快適にお使い下さい。
ご安全に!