ワイヤロープの特長
ワイヤロープは素線を数多く組み合わせ、複雑な構造となっており、その選択や使用においては、ワイヤロープの特長を知ることが重要です。
ワイヤロープの特長としては、一般の鉄鋼二次製品に比べて、
- 引張強度が高い
- 耐衝撃性に優れている
- 長尺物が得られ、運搬・輸送が容易である
- 柔軟性に富み、取り扱いが容易である
などが挙げられます。
ワイヤロープの構成
ワイヤロープの構成は、「ストランドの数と形」、「ストランド中の素線の数と配置」、「繊維心入りか」、「鋼心(ワイヤロープ心)入りか」等によって変化します。
参考ストランド図(ストランド数別ワイヤロープ断面) ※東京製綱 赤本より抜粋
ワイヤロープのストランド
ワイヤロープは通常何本かのストランドが、より合わされています。使用用途に応じ様々なストランド数があります。
参考ストランド図(ストランド数別ワイヤロープ断面) ※東京製綱 赤本より抜粋
ワイヤロープのより方
ワイヤロープのより方には、「普通より」と「ラングより」があります。
普通より
「ロープのより方向」と「ストランドのより方向」が逆方向によられています。素線はロープ軸にほぼ平行であり、キンクしにくく、取り扱いが容易。よりが締まり、形崩れしにくいという特長があります。ただし耐摩耗性と耐疲労性はラングよりに劣ります。
ラングより
表面に現れている素線は長く、耐摩耗性に優れています。柔軟で耐疲労性も良好です。一方でロープの自転性(トルク)が大きく、キンクを生じやすいという側面もあります。
まとめ
ワイヤロープには、様々な構成やより方があり、選択や使用に当たっては、ロープの特長を知る事が大切です。適材適所に応じたワイヤロープを使用しましょう。
ご安全に!