ワイヤロープは、角に当てられた場合、折り曲げられた先端部分の強度は、鋭利になるほど低下していきます。
下記に強度低下率の例を示します。
ロープを図1のようにエッジに当てたまま破断試験を行うと、表1に示すように大きな強度低下が見られます。
先端角度45°では、約半分(47%)まで強度が低下します。
ポイント
ワイヤロープが接触して折り曲げられた部分をまっすぐに戻しても、正規の強度には戻りません。
90°の鋭利な角に当て規格破断荷重の1/6で引張ったロープは、角の部分で損傷しています。そのため、元に戻して引張試験を行うと破断荷重が約20%低下しています。
まとめ
玉掛索が直接吊り荷のエッヂなどに当たる場合、強度低下が大きいので、必ず当て物をしましょう。当て物の曲がり部の半径は、少なくとも5倍以上が望ましく、先端角度を広げられるようにしましょう。
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