今回は、チェーンブロックの選び方について説明致します。
チェーンブロックとは、チェーン(鎖)・ブロック(滑車)を意味し、テコや滑車の原理を応用した装置であり、重量物を安全に吊り上げ運搬できる装置です。
下記に種類や選び方について説明していきます。
まず、吊り上げる荷物の最大荷重と作業場所の楊程を確認しましょう。
確認ポイント
1:定格荷重 (吊り上げる事が出来る最大の荷重)
2:楊程 (最上限まで上げたフックの位置から最下限まで下げた際のフックの位置)
次に手動式Or電動式のどちらにするか選択します。
【手動式】
手動式はハンドチェーン(手鎖)を引く事により吊り上げ・吊り下げができます。比較的軽量で電源が取れないような場所で使用する事が出来ます。
手動式チェーンブロック一覧
【電動式】
電力・モーター駆動の力により、吊り上げ・吊り下げができます。押しボタンスイッチによる操作になります。
電動式チェーンブロック一覧
電動式確認ポイント①
電動式は使用する電圧別に単相100V・単相200V・三相200Vの3種類があります。3種類の互換性はありませんので、使用する電源の確認はしておきましょう。
※電動式確認ポイント②
巻き上げ速度を切り替える事ができます。
- 1速型:切り替え機能は無し
- 2速型:速度を2段階に切り替える事ができる
- 2速選択型:設定速度を変更出来る。
無断変速型:段階変速によるショックや切り替えの手間が無い。
※電動式確認ポイント③
楊程が長いほど、巻き上げ速度は早い方が、作業効率は上がります。
その際、操作コードの長さも確認しましょう。
※トロリーの有無確認
横行させる際にはトロリーが必要となります。
トロリーとはチェーンブロックと結合し、レールに沿って吊り荷を水平に横行させる装置です。
【懸垂式】
チェーンブロック本体のみの形となり、基本的に手動式は懸垂式になっています。
※懸垂式にトロリー(横行用)後付けは可能です。
【トロリーの種類】
・プレーントロリー式:ギヤ式や電動式でないシンプルな手動式トロリー
比較的に軽量物作業に適用
H鋼やI型鋼に適用
・ギヤードトロリー式:手鎖(ハンドチェーン)を動かす事により移動させる
微調整が必要な場合に
H鋼やI型鋼に適用
・電気トロリ式 :電動モータにより車輪移動させる
※楊程のチェックポイント
楊程とは、巻き上げ巻下げ出来る最大距離です。
選んだチェーンブロックの上下フック間 最小距離を確認しましょう。
チェーンブロックの上フックから下フックの最上限位置を差し引いた高さが揚程になります。
特に楊程が無い場所では注意しましょう。
御用途に応じて、荷鎖(ロードチェーン)・手鎖(ハンドチェーン)の長さ変更やチェーンの材質変更などカスタム製作もできます。
各々の作業に適したチェーンブロックを御使用し、安全最優先で作業をしましょう。
ご安全に!