ワイヤロープの寿命を延ばすには

ワイヤーロープ使用前のポイント

クレーン等で新しいワイヤロープを使用する場合、最初から正常運転するより、軽荷重・低速運転でロープをなじませてから正常運転したほうが、ロープの寿命は長くなります。

また、使用前に実用荷重よりも少し重い荷重を数時間かけてロープの初期伸びを取れば、さらに寿命を延ばすことが出来ます。

使用前に負荷をかける事により、ワイヤロープの弾性係数(変形しにくくなる)が向上し安定します。また、ワイヤロープの撚りが安定した状態に落ち着くので、動索として耐久性が向上されます。

使用中のポイント

過荷重運転を避ける

過荷重運転は極端にロープに負荷が掛かり、劣化を早める原因となります。一度に吊り荷重を大きくするよりも、吊り回数を多くする方が実作業量は多くなります。

高速回転を避ける

速度が上がると、ロープへの振動やシーブとのあたりが変わるなど、大きな負荷が掛かります。シーブやワイヤロープへの負担を軽減させる様な措置をしましょう。

衝撃・振動を避ける

急な始動や速度変化は、ワイヤロープに大きな衝撃が掛かるだけでなく、シーブや周辺構造物を痛める原因となります。ロープの破断に直結しかねませんので、注意しましょう。

使用後のポイント

日常点検・定期点検

ワイヤロープは定期的に点検して、摩耗・断線・腐食の程度・グリースの状態・形崩れ・その他以上の有無の確認など損傷や劣化の状態を把握しておきましょう。

まとめ

ワイヤロープの寿命を延ばすには、使用前・使用中・使用後などチェックポイントの確認をする事が重要です。

ご安全に!