玉掛け作業に従事する際、使用する吊り具は、安全係数が定められた製品でなければ、使用できません。
安全係数とは安全率とも言われ、構造物や部品が負荷に耐える能力に、余裕を持たせる為の設計基準となり、倍数で表します。
玉掛け用吊り具で安全係数は、吊り具の破断荷重と最大荷重の比で表します。
安全係数 = 吊り具の破断荷重 ÷ 最大荷重
また、吊り具の種類に応じて、安全率は定められています。
- 玉掛ワイヤロープ:6倍以上 (クレーン等安全規則 第213条より)
- チェーン・フック・シャックル・クランプ・ハッカーなど:5倍以上 (クレーン等安全規則 第214条より)
【ポイント】
使用荷重1tの玉掛ワイヤで、6tの荷物吊っても安全係数は6倍以上あるから大丈夫な訳ではありません。
安全係数は、適正な吊り方や吊り角度、地切の際に掛かる衝撃荷重など安全を考慮した
倍率で設定されています。自動車運転での安全速度がある様に、玉掛け用具にも安全を見越した決まりがあります。
まとめ
玉掛け用具は、適正な吊り具を使用しましょう。また、安全を最優先した玉掛け作業を心掛けましょう。
ご安全に!